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吉原麻実「ピアノは身体の一部」

galoistaka

7月3日に日暮里サニーホールで、ショパンとチャイコフスーのピアノ協奏曲を演奏する吉原麻実さんにお話を伺いました。(以下敬称略)


ピアノは自分で表現したいことをそのまま表現できる


スタッフ:吉原さんは、まず、本当に楽しそうに、弾くのが幸せで仕方ない、っていうのが全面に出ていると思うのですが、なぜそこまで演奏するのが楽しいと思えるのですか?

吉原:ピアノが弾くっていうのがほんと大好きで、日々の練習もほんと時間があったら、ずっとピアノ弾いてるっていうタイプなので、小さい頃から家にピアノがあったので、自然と練習したり生活の一部って感じでピアノが弾くのが大好きで、演奏会などでお越しくださったお客様が、演奏会後などに、とても素晴らしかったなどまた聞きに来たいです、とかほんとに温かいお言葉をかけて頂いたり、演奏することで、元気になってもらえたり、喜んでいただけたり、そういった方々がいらっしゃるってことが実感できて、ほんとに演奏するってことが、楽しいんだなってことがほんとにつくづく感じておりますね。

スタッフ:いつからそんなに弾くのが楽しくて仕方ないっていうようになったのか、何かエピソードがあれば教えてください。

吉原:弾くっていうのが楽しいっていうのは、気づいたら楽しいってそういう風には思ってたんですけど、小さい頃すごく人見知りで、恥ずかしがり屋で、恥ずかしがり屋な性格だけれど、その、ピアノは自分の感情であったり、色々自分で表現したいことをそのままピアノで表現できる。やっぱり舞台に出て、お客さまに聞いて頂けたりだとか、そういうのがほんとに楽しいなっていうのが、さまざまな舞台で演奏させて頂いてその私の演奏でまた喜んで頂けたりとか、応援して下さったりだとか、そういう方々がいらっしゃるってことが、ほんとに私にとって励みになっていますし、演奏するのがほんとに楽しいなって、思います。



ショパンの心の叫びが随所にある


スタッフ:7月3日の演奏会では、ショパンとチャイコフスキーのコンチェルトを演奏しますが、吉原さんはショパンの作品をよく演奏している気がしますが、ショパン作品にどのような思いを持っていますか?

吉原:ショパンの作品は、幼い頃からCDなどいろんなピアニストの演奏を聞いたり、演奏会にも直接行って演奏を聞いたりとか、ショパンの曲を自分も弾いたりとか、ショパンのロマンティックな響きだったりとか、抒情性の豊かさだったり、華麗なパッセージだったり、ピアニスティックな部分であったり、時には勇敢であったり、そのショパンの曲の魅力をすごく感じているので、それを皆さんにも十分お伝えできるように色々ショパンの作品をこれからも演奏していきたいなって思っています。

スタッフ:ショパンの作品、例えばマズルカなどは華やかな部分というよりもショパンの心にある寂しさを感じるのですが、その点についてはどう思いますか?

吉原:深く神秘的な部分から始まって、光が差し込んできたかのような、明るくなる部分があったり、明るい部分と暗い部分とあって。その明るくない部分にショパンの心の叫びがあるのかなって、そういう部分が作品の随所にあるのかなって思います。

スタッフ:今回演奏するショパンのコンチェルト1番にはどのような思いを持っていますか?

吉原:この曲はCDや演奏会でもたくさん聞いていて、いつか自分もこのコンチェルトを弾きたいっていう思いが強くあったので、今回弾かせてもらえること、すごく嬉しく思っています。この曲は、希望に満ち溢れているパッセージもあれば、少し影があるような少し物悲しい雰囲気が漂っていたり、それぞれの楽章で、色々な要素、1楽章では華麗なパッセージ、2楽章ではとても歌心のある美しい楽章で、3楽章は「クラコヴィアク」というポーランド舞曲のリズミカルな様子が表現されています。素晴らしい名曲を皆様にお届けできるのが今から楽しみです。


ピアノから離れたくない


スタッフ:話は変わりますが、吉原さんの後輩から、「麻実先輩は学生時代、地下の練習室からいつまでも戻ってこない」と聞いたのですが、どういうことですか?

吉原:朝から夜まで、なんでそんなに練習してられるの?って言われてましたね、よく。ピアノ弾いてれば幸せっていう。ピアノから離れたくなくて。どうやったらピアノから離れなくて済むかってのを考えて、水分もちゃんと準備してから行ったり、なるべくピアノから離れたくない。

スタッフ:それは物理的にってことですか?(笑)

吉原:もうピアノを弾きたくて仕方ないって感じで。


絶対可能にさせるっていう意志


スタッフ:チャイコフスキーのコンチェルト1番は以前にも演奏した経験があると思うのですが、この曲に対してはどのような思いをお持ちですか?

吉原:チャイコフスキーコンチェルト1番は、武蔵野音楽大学学内オーディションの課題曲にもなった曲で、楽譜を開いた瞬間、この曲をオーケストラと共演したいっていう強い憧れが出てきて、日々の練習が、ほんとに大変で、自分を追い詰めるぐらい大変で、思い入れのある作品です。そのコピー譜はいつの時代かなっていうくらい、手垢?茶色くなってるくらいボロボロになって、それくらい自分で練習頑張って、指も限界で、痛くても弾き続けたりしたぐらいです。

この曲はすごい壮大な感じと哀愁漂う雰囲気が両立する大好きな作品です。

スタッフ:私がこの曲の楽譜少し見たら、絶対弾けないだろっていうくらいとんでもなく難しく思えましたし、ピアニストでもこの曲、ちゃんと弾けますよっていう方って少ないんではないかと思うんですが、吉原さんはこの曲最初に取り組んだ時、どうでしたか?

吉原:私、最初、楽譜見て、音源も聞いて、2楽章の速いパッセージの部分だったり、とにかく楽譜を音符を追うのが大変で、えっ、速い速い速いみたいな感じで、すごくこれ弾けるのかな?って思って、でもそれで、これは絶対に弾けるようにするっていう強い意志、これをオーケストラと東京芸術劇場で弾きたいって思いがあったので、何がなんでも不可能なことはないっいう、絶対可能にさせるっていう意志で。でも音量が必要ですし、体力も必要なので、体力をつけるって意味でも一日中練習して、気づいたら演奏、難しいと思わなくなりましたね。


合わせを重ねるごとに2人がマッチしていく感じがある


スタッフ:今回、改めてこの曲(チャイコフスキーピアノコンチェルト)にチャレンジしてみて新たに発見したことなどがあれば教えて下さい。

吉原:今回、2台ピアノ版での演奏ということで、音楽の芯となる部分がどのように描かれているか、そういうのが明確に聴かれるのではないかな、と感じております。

スタッフ:オーケストラがいて、指揮者がいる場合、全体のまとまりというのは指揮者がやってくれるのかな、と思うんですが、2台ピアノ版だと指揮者はいないわけで、全体をまとめ上げるのはどのようにしているのですか?

吉原:一緒にこう、ここはこういう方がいいのかなとか、自分がリードしていきたいところはちょっとついて来てってなったりだったり、一緒に作り上げていくっていう、はい。

スタッフ:吉原さんと大島さん(オーケストラパート)しかいないので、どちらかが明確に方向性を打ち出さないと全体のまとまりがなくなってしまうという難しさはないですか?

吉原:合わせをしていくことで、タイミングだったり、音楽の持っていき方だったり、回数を重ねるごとに2人がマッチしていく感じがあるので、元々息がぴったりなんですけど、さらに練習を重ねることで、とてもいい感じに!(笑笑)


ピアノは身体の一部


スタッフ:ずばり、吉原さんにとって「ピアノ」ってなんですか?

吉原:生活の一部というか、身体の一部というか、なくてはならないもの。ピアノがなかったら人生どうなってるんだろうっていうくらい、自分の表現したいこと、悲しかったら悲しい音を出したりとか、人生を積み重ねるごとに、自分も感情の度合いだったりが成長したりあると思うんですけど、そうしたら自分の積み重ねた人生をそのままピアノに表現したりできると思うんです。ピアノって一台の楽器で素晴らしい音楽ができるなって感じているので、ほんとにピアノが大好きです。

                  (2022年5月13日、武蔵野音楽大学そばにて収録)



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